アジア記者クラブ7月定例会
「原爆神話からの解放と核抑止論の克服ーヒロシマ、ナガサキからフクシマへ」
2011年7月22日(金)18時45分~20時45分
明治大学リバティタワー6階(1065教室)
ゲスト
木村朗さん(鹿児島大学教員)
日本への原爆投下は本当に必要だったのか。通説では、日本本土上陸作戦で予想される米兵50~100 万人と日本人の犠牲者を出さないために、原爆の使用は止むを得なかったという「人道上の理由」で原爆投下が肯定されてきた。それを日本政府も 追認し現在に至っている。ところが近年の研究成果から、むしろ初の原爆実戦使用を実現するために米国が日本の降伏を先延ばしする工作をしていたことが明らかになった。第二次世界大戦の終結を促すために止む得ず原爆を投下したとする“美談”が全くの作り話になる内容だ。また当初想定していたドイツへの原爆投下が中止された理由が、知識水準から情報漏れの可能性が少なく、放射性物質を使った報復も回避できることから日本への投下に切り替えられていたことも分かってきた。そこには日本人への人種差別観もあったと推測される(そして、ナチスの人道犯罪を上回る核兵器の残虐さを結果的に覆い隠すことになったことも否定できない)。
7月定例会は、これらの研究成果を米国の研究者ピーター・ガズニック氏と『広島・長崎への原爆投下再考-日米の視点』(法律文化社)にまとめた木村朗さんをゲストにお招きします。ユーゴ空爆、現在進行しているアフガン、イラク、リビアでの米・NATO軍による戦争の口実に「人道上の理由」が使われていることからも極めて現代的なテーマです。すでにリビア戦争に至るまで劣化ウラン弾や人的被害を拡大する非人道兵器の数々が使用されています。当日は、暗号解読で日本の和平工作や戦争継続能力がないことを把握しながら米国がどのように戦争を先延ばししたのか、そもそも核の平和利用や「核抑止論」が成り立つのかを検証したいと考えています。
先着 100人
会場 明治 大学リバティタワー6階1065(東京都千代田区神田駿河台1-1)
交通 JR・地下 鉄「御茶ノ水」・都営線「小川 町」下車
費用 ビジター 1500 円
会員・学生・年金生活者・ハンディのある方 1000円
主催 アジア記者クラブ(APC)、明治大学軍縮平和研究所
連絡先
アジア記者クラブ (APC)
〒101-0061東京都千 代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452
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