機関紙「ジャーナリスト」2010年4月号から転載します。
比例削減の危険性などを論議
JCJなど4団体が共同シンポ開催
重大性も危険性もまだ知られていない。日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)、日本ジャーナリスト会議(JCJ)、マスコミ関連九条の会連絡会、自由法曹団は、4月10日、文京区民センターでシンポジウム「だれのため、なんのため、『国会改革』・『比例削減』~民意切捨・官僚排除・陳情統制~」を開いた。
小沢隆一東京慈恵会医科大学教授が基調講演。小沢氏は民主党の「国会・政治改革」を参院選勝利のための短期的狙いと、中・長期的な構想とに整理した。例えば陳情の県連への一元化は、脆弱な民主党県連を強化するため自民党の利権誘導政治の横取りを図ったもの。民主党岡山県連が知事の陳情をやめさせようとして批判を浴びたのは、この思惑からの勇み足といえる。
中期的には、民主党は既存の自民党システムに代わる政治体制を目指し、官僚答弁を禁止することで官僚機構の力を政府が独占することを狙っている。
長期的狙いは衆院比例定数の削減と内閣法制局に憲法解釈をさせないことで、九条改憲につながる。
続くシンポジウムでは坂本修弁護士、高見勝利上智大学教授、丸山重威関東学院大学教授が発言、休憩をはさんで会場から寄せられた質問票に答えた。
坂本氏は比例定数削減の影響のシミュレーションを示した。09年8月30日の選挙を例に比較すると、21ある公明党議席は10に、共産党の9議席は4に、4議席の社民党は0になる。
高見氏は二大政党を志向する日本の政治改革が目指すイギリスの最近の動向を示した。イギリスでは議会は議会としての仕事があるとして、内閣に入る議員を減らす方向だという。多数の政務官を送りこむ日本とは正反対だ。
丸山氏は新聞の社説を具体的にあげ、民主党の目指す政治改革の危なさへの大手マスコミの関心の低さと無理解を指摘した。
会場販売の自由法曹団編のブックレットは完売。司会の山口真美弁護士の言うように120人の参加者がそれぞれの立場で運動を作っていくきっかけとなった。(機関紙部)