自衛隊の市民団体監視問題を扱ったブログをまとめましたが、危惧を表明するもの、当然だとするもの、の割合は9:1ぐらいでしょうか。リンクをたどって収集したので、この数字は意味のあるものではありません。市民監視反対の意見のブログには、同種のTBがつくと思います。
自衛隊批判派の主な論点は次のようなもの。
・消費税反対や環境保護運動、文化人や市民団体まで監視するのはおかしい。
・軍隊の本質が明らかになった。
・憲法違反の行為だ。
・マスメディアの取り上げ方が少なすぎる。
・イラク派兵反対の意見を危険視するのは間違い。
・もっと他に情報を調べたり利用したりしているはずだ。
など。
久間防衛長官の発言に反論するものもありました。
中には自分も監視対象だというブログもあり、市民的権利の侵害を自分の問題として問う言論もありました。
一方、当然という意見は、
・情報収集が任務だから法的に問題ない。
・市民団体といっても過激派を監視するのは当然。
・情報保全隊から情報が漏洩したことが問題。
などです。
情報収集自体はいいのでは、と言う意見から、「市民運動は中核派」という書き方まで幅がありますが、他にトラックバックをつけるブログを集めたからでしょうか、自衛隊批判を監視するには当然、という強い意見が目立ちました。
中で異色の言論は、「
能登雑記」というブログについたコメントですが
共産党に諜報活動を実行する部隊はありません。
過去に宗男ハウス問題を取り上げたのは、CIA筋からの情報提供がきっかけでした。
今回の自衛隊の問題も、その筋の部隊が共産党に情報を提供したのではないでしょうか。
というものがありました。
これだけでは趣意がいま一つわかりませんが、その筋というのがCIAルートとすると、情報保全隊関係者がCIAに情報提供し、CIAが共産党にリークしたという構図になります。
その場合、本来の防諜活動はしないで、市民活動監視などという軍事機密保持にもテロ対策にもならない活動をしている日本の自衛隊の実態を明らかにするための、アメリカの情報操作ということになるでしょうか。
ともかく「保守系」と思われるブログで、自衛隊の本来の防諜活動へ不信や批判をしている言論は見当たりませんでした。