姜恵楨(カン・ヘジョン)韓国挺身隊問題対策協議会国際委員長の基調講演もブログにあげておきましょう。
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姜恵楨氏講演要旨
1991年、キムハクスンさんが提訴して以来、把握されている「慰安婦」(日本軍性奴隷制被害者)は234人。高齢化で亡くなる方も多い。
私たちは名乗り出て闘う被害者像を持ってしまいがちだ。
被害者の思いはこれまでの証言で語りつくされている。これからは語られた証言をどう伝えていくか。大事なのは被害を生んだ根源をただすことだ。
戦争犯罪について日本では「どこの国でもやっている」「何度謝ればすむのか」といった反応が多い。
謝罪とは謝る前と謝った後とで謝った人が変わらなければ口先だけのものとしか思われない。
韓国では90年代の前半から過去時清算運動が始まり、特にここ数年に盛んになった。植民地時代、解放から朝鮮戦争まで、60年~80年代の国家犯罪などの発掘だ。加害者が要職についている場合も多く、国論が二つに割かれることもある。象徴的な例は、光州事件の責任を問われ、チョンドゥファン、ノテウの二人の元大統領が特別法廷に立たされたことだ。
過去の歴史の真相を究明し、責任の所在を明らかにする運動は、二つの点で重要だ。一つは社会の原則を打ち立てるプロセスであること。もう一つは社会の連帯の基盤となることだ。
「慰安婦」にされたことは、たまたま個人を襲った悲劇だが、「あなたを一人では放って置かない」と連帯の表明が必要だ。
現在の状況は厳しいが、「慰安婦」問題は解決できる。韓国の独裁時代とその後の民主化を知っている私は、光はやがて訪れると信じている。