JCJ機関紙「ジャーナリスト」10月号、<緊急発言>から抜粋。
農業ジャーナリスト、大野和興さんの発言です。
(前略)
民主党の農業政策は選挙でうけた?
アピールしたと思います。
自民党は国際競争力のある大規模農家だけに絞り込んでいこうというもの。民主党は農産物を販売している全農家に再生産費を補償しよういうものです。現実の価格と再生産コストの差額を戸別補償する。最低限のセイフティーネットではある。
自民党は財源をどうするのかと反論しました。
土地改良事業を始め農水予算の無駄遣いは凄いですからね。予算組み換えで出てくると思います。
土地改良事業など数十万の自己負担もかかり、もう農民は後継ぎもいないしやりたくない。村社会の強制で無理やりやらせているところがある。
土地改良とは田んぼの区画を大きくし、農道を付け替え水路をつける。1960年代から三反区画にしてきた。今はそれを1町から2町にしようとしている。一度基盤整備したところを作り変えようとしている。これは必要ないです。
といって民主党の政策だけでいいのか。民主党も自由貿易に賛成です。グローバリズムの波に対して自民党・政府は対抗できる強いものを作っていこう、民主党は皆で手をつなぎ生き残るようにしようという政策です。対応の違いで前提は同じですが、農業のグローバリゼーションをそのまま認めるのかを議論しないとだめでしょう。
(後略)