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機関紙「ジャーナリスト」08年8月号から転載します。
戦争の記憶 どう伝える 精力的だったテレビ各局 現場制作者の努力伝わる 63年前の8月を連想させる猛暑と、北京オリンピック過熱報道の嵐の中で、ともすれば置き忘れられようとする戦争の記憶を次世代にどう伝えるのか。この夏メディアに課せられた重い課題に取り組んだテレビ各社の動きからは、例年と違った静かなうねりのようなものが感じられる。 まず民放の報道・ドキュメンタリー番組から見てみよう。6月にはTBSとテレ朝が、「サンデーモーニング」「サンデープロジェクト」で自衛隊機のアフガン派遣見送り問題を、また日テレが「NNNドキュメント08」で岩国基地住民の苦悩を、それぞれ取り上げて追及した。 さらに8月に入ると各局とも被爆を巡るドキュメンタリーに精力的に取り組む。日テレ「ドキュメント08」が、戦争の記憶シリーズとして、8月17日から3週にわたって『証言・集団自決』など3本を放送。TBSは6日に『命あるうちに~戦後63年・ヒバクシャたちの訴え』を、その後の「ニュース23」や「サンデーモーニング」でも、被爆した女性の苦悩などに焦点を当てて伝えた。 このほか、テレ朝は開局50年企画『原爆~63年目の真実』で知られざるエピソードを紹介、「TVスクランブル」では、『〝はだしのゲン〟の作者が語る64年目の苦悩と夢』で現在の心境に迫った。また、2日のフジは『描けなかった2枚の絵~原爆が投下された日の記憶』。 辛抱強く取材 このように見て行くと、民放各局とも例年に比べて戦争と平和に関する番組に力を入れたことが感じとれ、こうした傾向の背景には、現場制作者たちの抑えることのできない思いがあるように思えてならない。 一方、去年夏60本をこす「sengo62 せんそうとへいわ」シリーズを世に問うたNHKは、今年はどうだったのか見てみたい。 今年は7月29日の総合テレビ・証言記録 兵士たちの戦争『フィリピン絶望の市街戦』を手始めに、8月15日までに「NHKスペシャル」「ドキュメント」「ハイビジョン特集」など、シリーズや再放送を含めて40本以上を連日のように放送した。 これらの中には、2代にわたって原爆の惨禍を伝え続けた米人カメラマン親子の思いを描いた8月7日のNスペ『解かれた封印NAGASAKI』などの力作も多いが、ここでは、総合とハイビジョンの両方で放送したシリーズ「証言記録兵士たちの戦争」について、そのねらいや意味などを考えたい。 この番組はアジア太平洋戦争に参戦した各地の陸軍歩兵連隊などを単位に、辛うじて生還した元連隊兵士の証言を記録しようと地元局が取材に当たり、去年から毎月1回放送し続けている。シリーズでは、毎回、出征前の連隊全員の写真を出しているが、あどけなさの残る兵士の顔もあって哀れをさそう。3000人規模の兵員のうち、9割が戦死した連隊もあるという。証言に応じた元兵士たちも同年代なのだが、すでに全員が80代から90代の高齢者だ。 過酷な戦闘を経験した人々の口は一様に重く、これまで家族にさえ話さなかった人がほとんど。 インタビューしたディレクターたちの苦労も推察されるが、戦場での辛く酷い体験談を辛抱強く引き出し、証言を積み重ねてゆく。戦争末期、本土防衛と称して前線からの撤退や玉砕まで禁じて、絶望的な抗戦を強いた軍上層部の冷酷さに言及するとき、怒りの表情を隠せない人も。 アーカイブ化 この番組プロジェクトを担当する近藤史人エグゼクティヴプロデューサーは、シリーズのねらいについて「元兵士の方々の高齢化が進み、戦場での実体験は今記録しなければと取材を急いでいる。こうした証言は個々の番組としてだけではなく、戦争の実相を伝える一次資料のアーカイブとしても貴重だ。今後は戦争被害を体験した一般の市民やアジアの人々にも視点を広げ、戦争と平和を検証するための立体的なドキュメントにしたい」と語っている。 戦後の放送の歴史の中で、戦争と平和に関する多くの番組が世に送り出されたが、視聴者・市民が気軽にこれらの番組アーカイブに接することの困難さは、筆者も実感している。 NHK、民放を問わず、番組のアーカイブ化と公開が進み、市民一人ひとりが自分の目と耳で、過去の戦争の実態にふれ、命の尊さと戦争の残酷さに思いをめぐらす機会が、一日も早く訪れることを願わずにはいられない。 石井長世
by ywatari4
| 2008-09-14 21:25
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