上丸さんは、次の社説を引用しました。
9月23日、「東京朝日」は社説。「軍部と政府のとの間に齟齬があり疎隔があるかの如き印象を内外に与ふることはもっとも避くべきであり、閣議はすべて未決定なりとして荏苒(じんぜん)勇断に欠くるが如き印象を与ふることは、もっとも愚かである」と書き。軍の行動を追認することを求めました。
こうして満州事変が起きて、朝日新聞は社論を転換させました。
世論の動向が軍事行動支持であり、マスメディアは多数意見の側に立とうとする傾向を免れないのでは、と上丸さんはいいます。
国際紛争が起きると、ともすれば民衆は政府の方針を支持します。28年の幣原喜重の講演を上丸さんは引用し、また、国が戦争をしている以上、その方針に従うのは当然というのが常識だったことを指摘しました。
(幣原喜重郎の言葉は、8月のJCJ賞受賞スピーチでも引用されました)
上丸さんのJCJ賞受賞スピーチ
上丸さんは、「戦争協力は国民の義務」という議論を批判した加藤周一さんの言葉を引用するとともに、中国で殺された子どもの前で、この国民尾義務論は意味を持つだろうのか、と問いかけました。
後半は、石川旺上智大学教授と上丸さんが対論しました。